西脇順三郎記念室
小千谷の市民にとって、生まれ育ち、暮らしている小千谷は、かけがえのない、世界でたった一つのふるさとです。
けれども、心の中にある大切な風景が一人ひとり違うように、小千谷に対する想いもまた、人の数だけあります。
慈しみだったり、照れくささだったり、やすらぎだったり。あるいはあまりにもおおらかに流れる時間に対しての苛立ちかもしれません。
小千谷が生んだ偉大な詩人・西脇順三郎の想いは「嫌悪」でした。しかし、想いは時とともに移り変わり、成長していきます。
人間としての年輪を重ねて行くにつれ、いつもどんなときにも、自分をすっぽり包んでいてくれたふるさとの懐の大きさに気づき、それまで抱いていた感情のすべてが、深く豊かな愛情へ変わるのです。
そして、今、西脇順三郎は、ふるさと小千谷を愛した詩人として、私たちの心に深く刻み込まれています。
西脇順三郎記念室は、昭和53年(西暦1978年)に小千谷市立図書館に開設されました。このとき寄贈を受けた西脇氏の蔵書や、著作、そしてふるさと小千谷を描いた絵画などとともに展示されています。
【西脇順三郎】1894年に小千谷で生まれ、89歳で生涯を終えるまで多数の著作を残した詩人。詩集「旅人かえらず」「第三の神話」などの作品は、現代詩壇に大きな影響を与えました。
1964年に小千谷市名誉市民となり、1971年には文化功労者に選ばれました。
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